土足禁止。

近くの公園の遊具。
なぜ土足禁止なのだろう、
屋外にある遊具なのに。
と、野良猫とともに10分くらい悩む。
この小さな公園に子供がいるところを見たことがない。
子供だったらルールだらけの公園なんかで遊びたくない。
この近くのもっと大きな公園では
けっこうなスペースがあるにも関わらず
野球とサッカーが禁止。
最近の子供はいったいどこで遊んでいるのだろうな。
道ばたで遊んでいるところもそういえば見かけない。
僕が小学校低学年生のときに住んでいた
世田谷区の豪徳寺にも
やはり大きな公園はなかった。
まだ自転車も持っていなかったころ。
子供の僕らは
住宅街のなかにある
車もすれ違えないような細い道路でよく遊んでいた。
いちばんよく覚えているのは
ゴムのカラーボールを使って
近所の仲間とする手打ち野球。
住宅街の道ばたでの手打ち野球ルールはかなり変則的で、
人の家の壁を越えると
それはホームランになった。
体の小さかった僕は、
ついにいちどもホームランを打てなかった気がする。
ともだちが長打を打つと
そのカラーボールは虹みたいな弧を描き
高い壁を越えて
見知らぬ近隣住宅の庭へと飛び込んだ。
「ホームラン!」
まるで「夏休み!」みたいな響きだった。
いつも
気持ちよさと、うらやましさとが混じった気持ちで、
そのカラーボールを見あげていた気がする。
そして
ボールを取りに行くのは打った子供ではなくて、
かならず守備をしている子供。
だから僕はいつも決死の思いで
高いレンガの塀を登って、
人の家の庭に忍び込みボールをとりに行っていた。
知らない人の家に忍び込むのは
すごく怖かったし、
実際に
なんどか家の人に見つかって怒られた。
当然のように、
その家に住むお婆さんは、
とてつもなくおっかない人だった。
(僕らは密かに、単純に、「敵ババア」と呼んでいた)
「ここで遊ぶなって言ってるでしょうがっ!!」
敵ババアが叫ぶ。
子供たちはその怒声に震え上がって、いっせいに逃げ出していく……。
そんなことを思い出した、夏の昼下がり。
(そして当時ご迷惑をかけたみなさま、すみませんでした)
でも、きっと
あの高い塀を登った瞬間が、好きだった。
ホームランを打ったことのない、
いつもボールを取りに行く子供だけが、みれる景色。
負け惜しみだろうか。
きっと、それでも。
さて。
明日、30日土曜日の23時からは
「第1回キタコレ世音堂」の放送です。
放送映像をちょっと見たけれど、
すごく綺麗に撮れていました。
すでに見た方も、未見の方も、お楽しみに。
僕はTwitterしながら見るつもりです。










